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一般課程が終わってちょうど一週間。今度は応用課程が開講しました。
応用課程は事業所で必ず置かねばならない「サービス提供責任者」の資格要件の一つですが、一般課程修了者(どこの研修事業所でも可)は誰でも受講できます。
実技比率が高いので(カリキュラム12時間中10時間が実技)、現場に出る自信をつけるためにも、受けた方が望ましい内容になっています。
その様子をダイジェストでご紹介します。

【7月23日・・・応用課程一日目】
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☝11名が参加した応用課程。澤瀨代表の気合いが入った⁉💪ご挨拶から研修スタート!

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☝一般課程から引き続き参加された方が多かったのですが、初めまして!の方もいたので、あじさい恒例のコミュニケーションタイム⏱を実施。

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☝空間認知の体験では、アイマスクをして室内の任意の場所から自席へ戻る体験を。
まずは仲間に誘導され、スタート地点へと移動します。


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☝壁や机に触りながら、室内の状況と場所を把握して何とか自席へと戻ります。
例えば外を歩く時には、信号🚥や交差点、歩車道の段差、点字ブロック等の場所を覚えて、白杖を使って単独歩行する視覚障がい者もいます。

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☝しかし、状況が変わる(これはわざと椅子の向きを変えている)だけで、一気に「メンタルマップ」(頭の中の地図)が崩れます。
「視覚障がい者の置いた物を勝手に動かさない」(動かした時には必ず伝える!)にも繋がります。


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☝これは「見え方紹介アプリ」を使って、ロービジョン(弱視)の見え方を体験している様子。

世の中の認識では視覚障がい者=全盲と思っている方が多いのですが、実はむしろ「ちょっと見えている」方が多いのです。

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☝デジタル教材見え方紹介アプリの次はアナログ教材(ロービジョン体験キット)を使用して、理解を深めていきます。

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☝視覚障害は「視力」だけではなく「視野」も関係してきます。

見える範囲が狭まったことで、生活の大変さを実感。


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☝視野狭窄ゴーグルを着けて、「書き取り」「猫探し」「迷路」などにチャレンジ!
いかに晴眼者が一瞬で多くの情報を目から得ているのかを感じました。

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☝座学の最後に澤瀬代表が「文集あじさい」から「白杖からのお願い」を朗読しました。
これは「視覚障がい者の立場」で晴眼者に対するメッセージが込められている文章なのですが、代表のお母様(視覚障がい者)が書いたものなのです。

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☝午後からは実技。応用課程は12時間中10時間!も実技があるのが特徴です(因みに一般課程は20時間中、実技は8時間)。
まずは何より大切な基本姿勢のおさらいから。

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☝三人組を作って、お互いにチェックします。
このように午後の前半は基本的な動作の復習を中心に行いました。

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☝これは白杖を「電車の吊り革」に見立てて、ぶつからない様に椅子から立ち上がる様子。
ガイドが吊り革を押さえたり、声をかけて危険を回避します。

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☝午後の後半は外演習へ。

①買い物演習(買い物時の情報提供)と②地図を見て歩く演習(千葉公園周辺)を行いました。

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☝買い物演習は「アコレ弁天一丁目店」様のご協力で実施。
まずは近くにある護国神社で一度集合し、諸注意を講師から伝えた後でお店に向かいました。

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☝いよいよ買い物演習スタート!

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☝コロナ禍では手指消毒も大切。消毒液や体温計があった場合、視覚障がいにそれを伝えて消毒や測定を促すのもガイドの大切なお仕事です。

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☝ご利用者様に言われた商品を的確に探すのみならず、値段や賞味期限や産地や個数等を伝え、言われたもの以外(お買い得品、見切り品、季節限定商品)についても情報提供していきます。
視覚障がい者は情報提供されなければ、それがあることはわかりません。だからこそ、ガイド(同行援護従業者)が視覚障がい者の目の代わりを担うのです。


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☝買い物演習後は、千葉公園で地図を見て目的地まで行く演習を実施。
過去、道に迷った受講生も数知れず💦という、なかなかハード!なミッションです。

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☝困った時は猪突猛進🐗せず(適当に進まず)、一度立ち止まって現在地を確認することも大切。
間違ってもガイドが「この道で良いのか(合っているのか)なあ・・・」なんて発言してはイケマセン!
ご利用者様を不安にさせる言動は×🙅

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☝中(室内)で学んだことを外(現場)でいかに落ち着いて出来るかが何より大切。
室内で何度も練習した階段も、皆大分落ち着いて出来るようになりました。
千葉都市モノレール「千葉公園駅」に到着して役割交替。



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☝役割交替して帰路(研修会場)へ。
周りを良く見回して、状況確認することも必要。実は地図を見なくても、大きな案内看板がありました。

気付けたかな!?

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☝時には立ち止まって確認しながら、何とかゴールの千葉市生涯学習センターへ近づいてきました。
大賀ハスで有名な池の横を歩きます。

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☝千葉公園を出ると程なく会場です。あと一息!

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☝会場裏口で反省会。地図を見ながら、歩いたルートを確認しました。
ご利用者様と一度歩いた道を、次からは地図を見なくても歩けるようになれば一人前です。

【7月30日・・・応用課程二日目】
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☝応用課程最終日も元気に全員集合。
まずは澤瀬代表のご挨拶。

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☝今日は7時間のカリキュラム全てが実技の日。

まずはウォーミングアップで「基本姿勢」から開始。

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☝「上手く出来てる?」という声が聞こえてきそうな写真(笑)

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☝午後には交通機関の乗降演習があるため、それに繋がる実技を行います。
これは白杖を「電車の手摺」や「吊り革」に見立てて、ご利用者様役を椅子へと誘導する練習場面。

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☝「溝をまたぐ」は「電車とホームの間の溝をまたぐ」に直結する練習。
足元への意識(目線)のみならず、重心移動やガイドが二歩目をまたぐタイミング等、ポイントがいっぱい!

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☝これは白杖を「電車のドア枠(戸袋)」に見立てて、触ってもらって電車に乗車する練習。

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☝手の誘導(下から添える)や目線やまたぐタイミング等、基本の「またぐ」に+αが加わります。
これを午後には実際にお客様が乗っている「本当の電車」で演習するのです!

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☝実技の最後は「狭路通過+切符の扱い」の練習へ。基本的な狭路通過の体勢から復習します。

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☝切符の扱いという「イレギュラー」が入ると、「ご利用者様を絶対にぶつけない!」という大原則を忘れがちです。
まずは通過時の目線👁から思い出します。

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☝狭路通過の復習後は、自動改札に切符を入れて通る練習を実施。

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☝ガイドがご利用者様の右側にいるか左側にいるかで、切符の取り方も違ってきます。
どちら側でも対応出来るように練習しました。

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☝昼食休憩後は「交通機関の乗降演習」を行うJR千葉駅へ。

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☝受講生が奇数なので、澤瀬代表もご利用者様役で演習に参加。

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☝横断歩道🚥での左右確認もバッチリ!👍

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☝これまでの外歩き演習を経て、大分自信をもって歩けるようになってきました。

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☝JR千葉駅の「千葉公園口」コンコースへ向かう受講生軍団の図。

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☝三階にある改札口までは、それぞれエレベーターか階段で移動。
どちらを使うか決めるのはご利用者様(役)です。ガイドが決めるのは言語道断!

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☝切符をガイド役が階に行っている間、壁にもたれて待つご利用者様役の受講生。
決して「反省のポーズ」をしているわけではありません!(笑)

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☝切符を購入後は自動改札へ。午前中に練習した「狭路通過+切符の扱い」を実践!

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☝そして電車に乗車。ボックス席に座って、ホッと一息。
二駅だけ乗り、蘇我駅まで移動します。

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☝蘇我駅到着後は京葉線ホームに移動。
しばらく停車する折り返し電車を使わせていただき、乗り降りの練習を繰り返します。

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☝途中で一旦改札口へと向かいます。

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☝切符を二枚入れ、ご利用者様役をぶつけずに改札を出て往路が終了。
皆練習の成果を発揮出来たかな?

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☝役割交替して、復路組の演習開始。まずは改札通過から。
慌てず落ち着いてやることが、何より現場においても求められます。

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☝休憩の合間にトイレ前の壁にあった触知図を触ってみる受講生。
「座学で教わったこと」を実際に見ることで、理解がより深まります。

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☝再度京葉線ホームへと移動し、練習再開。

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☝吊り革の高さを確認中。電車にもよりますが、優先席付近は吊り革も低めです。

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☝しばらく止まっている電車だからこそ出来る乗り降りの反復練習。
いつも快く演習にご協力(の許可)を頂いているJR東日本千葉支社様には、感謝しかありません。

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☝電車の乗降時は、ご利用者様の足元への意識が何より大事!
しっかり見て安全確保します。

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☝手摺のある椅子への誘導練習も行いました。

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☝身長の高いご利用者様は、吊り革が額や頭にぶつかります。
午前中の練習で学んだ技術を実際の電車で試します。

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☝椅子から立ってドア前へ移動、電車から降りる練習を何度も繰り返しました。

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☝いよいよ復路組の本番へ。
まずは千葉駅へと向かう電車のホームへ移動します。

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☝本番の電車(千葉行き各駅停車)が到着。
素早く、しかし気持ちは焦らずに乗車しました。

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☝無事に全員が乗車。座ってホッと一息の図。

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☝千葉駅に到着し、改札を出て復路が終了。
これで応用課程の「メインイベント」とも言える交通機関の乗降演習が終わりました。

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☝まだまだ演習は終わりません。
お次はエスカレーター乗降演習を実施。
並んで乗る方法を復習しました。

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☝並んで乗る方法の後は、手摺を使って乗る方の方法を学びます。
本部講師から説明を受ける受講生達です。

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☝手摺への手の誘導方法をマスターした後は、降りた視覚障がい者の手を素早く取る方法の練習へ。

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☝最後に一連の流れ(エスカレーター手摺に手を誘導、ご利用者様が降りたらすぐにガイドの腕に手を誘導)を行って、エスカレーター乗降演習が終了。

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☝エスカレーター乗降演習を終え、JR総武本線のガードをくぐって会場へ帰ります。
しかし!

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☝こんな幅広階段が現れました💦
一段ずつ上がるのか?大股気味で進むのか?
こういう時も落ち着いて、まずは状況説明を行うことから始め、確認してもらってから進みます。

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☝流石に疲労の色が隠せない受講生達。ゴールはもうすぐです!

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☝信号を渡ればいよいよゴール!

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☝受講生の今後を祝福するような光(ただの西日!?💦)が射す中、会場へ無事帰着。
お疲れ様でした!

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☝無事演習を終えた受講生達に、澤瀬代表から今後の期待を込めた言葉を贈ります🎁

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☝一般課程から受講した方は、実に32時間もの研修時間を終えての修了式。
受講生代表に「応用課程」の修了証を澤瀬代表から授与しました。

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☝笑顔でポーズ!😊
これで「応用課程」が無事終了。11名の応用課程修了者が誕生しました。

あじさいでは今年度、千葉市(会場:千葉市生涯学習センター)であと二回研修を開講致します。
11月開講分につきましては、現在募集中です。
甘い内容ではありませんが、受講した方からは「楽しかった!」という感想(アンケート参照)を頂ける講習です。

受講条件は☟
・基本的な日本語の読み書きおよび日本語でのコミュニケーションが可能な者。

・膝や腰に問題がなく、一日最低で 5~6km 程度の歩行に耐えられる体力がある者。
・視覚的情報を提供しながら全カリキュラムをやり遂げられる者。
・他の受講生とコミュニケーションが取れる者とする者。
・受講料支払期日までに支払い可能な者。 

福祉資格不問。ご興味がある方のお申し込みを、お待ち申し上げております。

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2024.04.19 Friday