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デルタ株が終わったらオミクロン株…と、全く収束が見えないコロナ禍。
そんな中、視覚障がい者の外出も様々な影響が出ています。
消毒液、非接触の体温計、飛沫防止のパーテーション等は場所が判り難いし、セルフレジ化が進んで困る事も多いと聞きます。

あじさいでは、そんな視覚障がい者のサポートをする同行援護従業者を育てるべく、新型コロナウイルス感染対策をしながら、研修を続けております。

【1月22日(土)・・・一般課程一日目の様子】
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☝茨城県におけるあじさいのホーム会場「取手市立福祉会館」の前でポーズを取る澤瀨代表。
2021年度3回目です。因みに2022年度は5月、9月、2023年1月に実施予定!
(5月開講分は受付中です♪)

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☝茨城県、千葉県から11名の受講生を迎えて開講。
県南部では同行援護従業者養成研修を行う事業所が少ないので、今後も定期的(概ね4カ月毎)に同会場で開催します。

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☝オリエンテーションでは一緒に学ぶ仲間達とお互いに自己紹介。
同行援護従業者には、コミュニケーション力も必要なので、あじさいの講習ではグループワークを多く取り入れています。

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☝これは視野の広さを確かめている様子。晴眼者(視覚に問題がない人)だと、概ね180度前後くらい見えると言われます。

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☝視覚障がい者の場合、視野が狭い方(視野狭窄)も多くいらっしゃいます。
まずは「全く見えない」のみならず、「見え難い」方もいるのだ、ということを体験しました。

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☝グループワークを通して、講習の連帯感を上げていきます。
「楽しく学べた!」が現場においては、「一緒にご利用者様と楽しめた!」になれば何よりです。

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☝これはお互いの「声」の印象を確かめている様子。
なぜなら視覚障がい者は、私達の第一印象を目で確かめるのが難しいため、声で判断するから。
よって「笑顔」(笑声)で挨拶します。

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☝体験が多いのもあじさい流の講習。
この後、「視覚障がい者の心理①」で講演して頂く当事者(あじさいのご利用者様)の西澤かづ子様にご協力頂き、支援技術を学ぶ前の受講生と利根川の河川敷を歩いてみました。

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☝仲間が見守る中、白杖を使って河川敷を歩く体験も。

車が来ない場所ですが、それでも数歩進むことさえ緊張します。
「白杖を使って単独歩行する」ということを、まさに身をもって体験しました。

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☝歩くことに必死で、なかなか話せない受講生達でしたが、西澤様から話しかけてくれ、歩き方のアドバイスもして下さったので、しだいにコミュニケーションも取れました。
実際の現場においては「視覚障がい者の安全と安心を守りながら、楽しく歩く」ことが求められます。

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☝初日の最後は西澤かづ子様による講演(カリキュラムは「視覚障がい者の心理①」)。
お一人で暮らしながら、生活を楽しんでいる様子をお話頂きました。

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☝アウトラインは点字を読みながら話す西澤様。両手を使ってスラスラ読まれていました。

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☝趣味の話では、サウンドテーブルテニス🏓(通称STT)の話も。
(西澤様は全国障害者スポーツ大会のメダリスト!です)

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☝スマートフォン📱も使う西澤様。文章読み上げのスピードを聴いて、受講生達はその速さに驚いていました。
ご自宅ではパソコン💻も音声読み上げ機能を使用し、さらにはスマートスピーカーも使われるそうです。

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☝講演の中で貨幣の識別の話が出たので体験してみる受講生達。
大きさ(横の長さ)、折った時の形、さらに識別マーク等、人によって違いますが、様々な見分け方があります。

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☝西澤様は新札でないと識別マークは解り難いと言っていました。
因みに2024年に発行される予定の新貨幣では、識別マークやホログラムの位置が紙幣毎に変わるようです。
※参考:日本視覚障害者団体連合から出された要望書

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紙幣の種類やICカードの残高を読み上げる機械を紹介する西澤様に、興味津々の受講生達。

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☝これは全く同じ形の調味料の箱を触って、何の種類か確かめている様子。

さすがにアイマスクをした受講生は、視覚情報がないため種類がわかりません…
しかし!西澤様に渡すと、すぐに種類を当てていました。
なぜならそれは・・・

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☝箱の蓋の部分に点字シールを貼って区別していたのでした。
晴眼者であれば、視覚情報で区別出来ますが、それを触覚情報(点字)で区別しているのですね。

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「みずいろクリップ」という液体の注量と色が判るスマートクリップも実演して頂きました。

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☝これは「視覚障がい者にやってはいけないこと」の実演。後ろから押すのはもっての外!

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☝最後に受講生からの質疑応答を行って、講演&一日目の講習が終了。

当事者であり、実際の同行援護のご利用者様でもある西澤様の話を聴いたり、一緒に歩いたりした経験は、現場に出た時に必ず受講生の役に立つことでしょう。

【1月23日(日)・・・一般課程二日目の様子】
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☝昨日に引き続き、二日目も澤瀨代表の爽やかな挨拶から講習開始!

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☝昨日とは違ったグループで、まずはお互いのコミュニケーションをはかります。

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☝場が和んだところで、いきなりの筆記試験!・・・ではなくて、昨日学んだ知識の復習プリントに取り組みました。
視覚障がいの定義、視覚障がい者の数、障害等級、点字ブロック等、どれだけ覚えているかな?

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☝グループの皆でプリント答え合わせの図。

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☝昨日は紙幣の識別を体験しましたが、今日は硬貨の識別を体験。
お財布に入れる時に、種類毎に硬貨を分けてしまう方もいらっしゃるので、お渡しする時には金種毎に渡す配慮が必要です。

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☝情報支援と情報提供のカリキュラムでは、お弁当の写真を使って視覚障がい者役に説明する練習を行いました。
向かい合わせだとガイドとご利用者様で左右や手前と奥が逆になるので大変です。

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☝午後の「代筆・代読の基礎知識」では、サインガイドを使って自分で名前を書く体験から実施しました。

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☝代筆の演習にとどまらず、「視覚障がい者から離れる(戻ってきた)時には声をかける」や「種類が複数ある場合には、それを伝えて選んでいただく」という、支援時に絶対に忘れてはならないルールも組み入れています。

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☝代筆の演習は①宅配伝票②公的機関の書類(住民票請求用紙)を使って実施。
落ち着いて間違えないように書くことは勿論、漢字力だって求められます。
わからなければスマホ等を使って調べることも大切。

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☝代読の演習は①機関誌②商品のチラシ(代筆含む)を使って実施。
「いかに視覚障がい者がイメージ出来る様に読むか」を、交代しながら体験しました。

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☝自分の名札に点字で名前を書いてみる体験も行いました。
数多くの体験を通して、「視覚障がい者を取り巻く世界」に興味関心を持つことで、支援にも繋げていきます。
こうして二日間12時間学んだ講義(座学)が終了。

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☝一日の最後は実技。まずは昨日学んだ「感じの良い声かけ=笑顔&笑声」から始めます。

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☝その後は基本姿勢の取り方の反復練習。これが全ての基本なのです。

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☝ガイド役、視覚障がい者役、観察者役を作って進めるのもあじさい流の講習。
他の受講生の姿を見て、自分がやる時のポイントを学びます。

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☝最後は「進む・止まる」の練習。決まった(狙った)位置でガイドがきちんと止まることで、視覚障がい者の次の一歩は楽になるのです。

土曜日・日曜日の二日連続でしたので、受講生には大変だったと思いますが、何より皆前向きに学んでいたのが印象的でした。
29日(土)はいよいよ一般課程の最終日です。
取手駅までの往復歩行、駅構内のエスカレーターを使わせて頂いての乗降演習もあるので、今日より大変💦ですが、「修了証を貰う=都道府県を問わず、(同行援護事業所に所属すれば)同行援護が出来るプロになる!」ということなので、皆で頑張りましょう!

Today's Schedule
2024.11.21 Thursday