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新型コロナウイルス感染拡大により緊急事態宣言。さらには茨城県独自の非常事態宣言が発令されたことで、開催が危ぶまれた(実際に日程変更を余儀なくされた)取手市での同行援護従業者養成研修一般課程。
中止?実施!と二転三転ありましたが、何とか9月4日、5日、11日の3日間20時間で実施。
無事5名が修了致しました。

【9月4日土曜日(一日目)の様子】
 
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澤瀨代表のご挨拶から研修スタート!この日は座学中心の6時間のカリキュラムです。

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☝周辺地域(守谷、石岡、龍ケ崎、柏)から集まった5名の受講生達。
3日間20時間をともに過ごす仲間同士。
まずは自己紹介します。

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☝これは「視覚障がい者式ジャンケン」の様子。
「ジャンケンポン!」だと、視覚障がい者にはわからないので、「ジャンケンパー✋」とか(お互いに目を閉じて)声を出して対戦します。

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☝会場はコロナ禍で休館中だったのですが、取手市様と取手市立福祉会館様のご厚意で使わせて頂きました。
よってあじさい貸切状態!(一部屋しか使ってはいませんが)➡通常はモニター表示される入口のご案内も手書き&あじさいだけ!

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☝色々学んだ座学の最後は、視覚障がい当事者である西澤かづ子様をお迎えして、普段の生活のことなどを話して頂きました。
西澤様は千葉県のSTT(サウンドテーブルテニス🏓)の強豪でもあります。

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☝点字を読みながらお話する西澤様。

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何種類もある調味料を触って当てる!…のではなく、点字シールを貼って区別しているそうです。

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☝ジャーン!♩西澤様が取り出した謎の機械の正体は⁉

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お札💴の種類やICカードの残額を教えてくれる機械を実演して下さいました。
他にもスマートフォン📱やスマートスピーカー等、IT機器の進歩は視覚障がい者の生活を便利にしてくれています。

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☝本部講師と澤瀨代表が直前に書いた点字を読む西澤様。
受講生達も驚いていました。この後、受講生から質問の時間があり、あっという間の一時間の講演が終了。

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☝講演終了後は皆で会場脇を流れる利根川河川敷へと移動。あれ?右側に何かいるような…

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☝何と白鳥🦢がいました!やたらと人に慣れている⁉のか、全く逃げる素振りナシ(笑)

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☝白杖を使って歩いてみる体験。視覚障がい者の気持ちを身をもって実感します。

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☝受講生の奮闘⁉を尻目に、白鳥様🦢はどこ吹く風…

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☝まだ実技を教わる前の段階ですが、「〇脇をしめて歩く」「✖脇をあけて歩く」の違いを実体験。
身をもって視覚障がい者の気持ちを体験することで、この後の講習に繋げていきます。

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☝西澤様と受講生一人ひとりで歩く体験も!歩くスピードに圧倒される受講生達なのでした…
「プロ」として、それぞれ違うご利用者様の歩行スピードに合わせることも求められます。

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最後は泰然自若とした白鳥様🦢も一緒に記念撮影して、初日の研修が終了!

【9月5日日曜日(二日目)の様子】 
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☝この日は座学6時間、実技1時間の合計7時間のカリキュラムです。

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☝白杖の役割を学ぶ受講生達。昨日、利根川河川敷で白杖歩行を実体験したので、より理解も深まります。

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☝視覚障がい者は字を書けるのか?まずは目を閉じて自分の名前を書いてみました。
失明した時期等も関係ありますが、字を書ける視覚障がい者も、皆が思うより沢山います。

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サインガイドを使って、名前を書いてみる受講生達。自筆が求められる場で使う器具です。
こうした体験をあじさいの講習では沢山取り入れています♩


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☝お札の識別にチャレンジする受講生達。
「識別マーク」や「大きさ」で視覚障がい者は識別しています。

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☝カリキュラムの「代筆と代読」は、演習を行いました。まずは「宅配便伝票」の代筆を頼まれた…というシチュエーション。
どれを選べばよいのか…?というのは引っ掛け。
種類がある時には、それを「情報提供」して選んでもらうのが、何よりも大切なのです。

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☝役割交替して、今度は「公的機関の書類」代筆。実際の住民票請求用紙を使い、より実戦的な演習を行いました。


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☝漢字がワカラナイ時にはスマホ📱(携帯)で調べる!
Googleマップや経路検索、食べログ等、スマートフォンを駆使できると同行援護のお仕事にも便利です。

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☝代読の演習では、記事を読んだり、チラシを読んだり…(さらに通販申し込みの代筆も!)
「外出時における読み書きの支援」も同行援護従業者の仕事です。

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☝あじさいの講習では「自分の名札に点字で名前を書いてもらう」体験を行っています。
「視覚障がい者の世界に興味を持つ」ことにより、今後の現場での支援に繋げていくのです。
(名札は講習終了時にプレゼント🎁)

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☝7科目の座学(延べ12時間)が終了。

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☝最後の一時間はいよいよ実技!本部講師の説明を真剣に聴いています。

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☝まずは歩く時の「基本姿勢」から開始。

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☝お互いにチェックしながら、ポイントを思い出して基本姿勢が完成。

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☝反復練習することで、大分スムーズになってきました。
手の取り方(下から添える⇒鷲掴み厳禁!)も、最初にしっかり身につけます。

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☝大分サマになってきました。良い感じ♩

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☝最後は「進む&止まる」の実技。まずは「狙った(決まった)位置で止まる」練習をして、二日目の講習は終了。

【9月11日土曜日(三日目)の様子】 
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☝最終日に臨む澤瀨代表。日程変更など紆余曲折あった講習も今日で終わりです。

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☝澤瀨代表の話を聴く受講生5名。今日が終わって修了証を授与されたら「プロ」なので真剣です。

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☝前回習った「挨拶から基本姿勢へ」という一連の流れの復習からスタートしました。

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「進む&止まる」も復習。まずは一人歩きをしてシミュレーション。

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☝思い出してきたところで、基本姿勢を取ってガイド役、利用者役で「進む&止まる」を実践。

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☝止まった時に「利用者の足元を見ることによる安全確保」が出来ているかがポイント!

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☝お次は「曲がる」。これも曲がる時に相手の足元を意識します。

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☝相手が内側(外側)にいる時には自分はやや大きく(小さく)曲がります。
車🚙における「内輪差外輪差」ですね。

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☝お次は「狭路通過」へ。まずは基本姿勢(二人幅)から狭路通過の姿勢(一人幅)に移行。
そしてその逆…とシミュレーションします。

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☝狭路の中央に相手を「位置取り」する。通過時は相手をぶつけない様にしっかり意識する…等、「何がここでは一番大切なのか?」を常に意識します。

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☝実技では一番難易度が高い階段昇降。まずは澤瀨代表がお手本を見せます。

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☝いきなり実技を始めないのもあじさい流。
まずは一人歩きを行って、沢山あるポイント(外側の足をかける、脇をしめる、一段先を行く、最後は足を少し広めに出す等)を確認します。

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☝ポイントを押さえたら、あとは反復練習あるのみ!体力勝負な研修です💦

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☝下りの時はより慎重に!足元から目を切らず(でも前も意識して)脇をしめて一段先を進みます。

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☝これは「(溝を)またぐ」の実技。
「しっかりと相手の足元を見ること」がここでも求められます。

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☝食事での支援では、「どこに何があるか(入っているか)」という情報提供がガイドの役目。
パッケージを開けたり、割り箸を割ったり…は、手を出さずとも当事者が出来るのです(困っている時には声をかけ支援)。

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☝いよいよ午後からは外歩き!外に出る前に「こんな場面では?」の諸注意を聴く受講生達。

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☝外歩き出発前の光景。不安そう…
いや、怪しいアイマスクの澤瀨代表が嫌なだけかも(笑)

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☝最初は緊張の面持ちで歩く受講生達。
しかし、現場に出たら楽しく会話しながら歩くこと!も求められるのです。
お仕事は楽しくなくっちゃね!(^^♪

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☝一度役割交替して、約20分歩いて取手駅前に到着。

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☝鉄道高架下の連絡通路の出口にも階段。さらに取手駅(西口)の改札階は二階にあるため、長~い階段は言わば「最後の試練」=良い練習の場とも言います(;'∀')

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JR東日本東京支社様&JR取手駅様のご協力で、駅構内でエスカレーター乗降演習を実施。

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☝エスカレーター乗降演習終了後は。行きとペアを変えて取手駅から会場へと帰ります。

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☝とっても長い下り階段も、落ち着いて出来る様になりました。

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☝鉄道高架下の自由通路を通って、駅の反対側へ。ご利用者役と会話も出来る様になってきました。

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☝帰り道は相手との会話も弾み、少し余裕をもって歩けるようになってきました。
もう一息で会場だ!

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☝押しボタンを押さないと変わらない信号🚥も沢山あります。
歩道が狭い所は車の通行量も鑑みて、一時的に車道を歩くという選択肢もあります。
その場の状況をよく考えて、即座に(臨機応変に)対応するのもガイドの役目です。

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☝同行援護では前、相手の足元への意識も大切ですが、「相手側の横」も大切。
あまり端に寄り過ぎてしまうと、壁にぶつけたり、溝やくぼみに足を落としてしまったり…といった危険もあるので注意!

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☝全員無事に帰館して外歩きは終了!しかし、まだ研修は続く…(;'∀')

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☝会場に戻ってから、もうひと頑張り!休憩を挟んで椅子への誘導の実技を開始。

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☝椅子と机への誘導。触って頂くことで位置関係がわかり、ご自身で座れます。腰を触ったり、椅子を引いたりといった「余計な手出し」は不要です。

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☝そしてドア通過の実技へ。ドア(枠)に触れてもらったり、狭路通過の体勢で通ったり、その場に応じて一番最適な方法を選びます。
ドアの閉め方では、シミュレーションを行ってから実施しました。
この後、トイレ🚻🚽における説明方法のポイントを学んで、延べ8時間の実技が終了。

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☝受講生代表に修了証を授与。澤瀨代表と一緒にポーズ!

これで晴れて「プロ」になりました。

茨城県の緊急事態宣言、さらに県が独自で発令した非常事態宣言で、会場使用不可⇒日程変更を余儀なくされ、受講生も少な目…ということもあって、講習中止さえ頭によぎった今回。
それでも研修を行わなければ、同行援護従業者が増えない。
コロナ禍で今まで以上に外出の機会が減っている視覚障がい者。
その外出保障も、従業者を増やしていくことで支えていきたい!と思っています。

【オマケ】
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☝いつもご支援(無償で配布物を提供して)頂いている「ホーム転落をなくす会」様のポストカードと、「点字ブロックステッカー配り隊!貼り隊!」様のシールを持って全員でポーズ!
こういった視覚障がい者の安全・安心を守る活動をあじさいでは応援していきます。

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2024.04.27 Saturday